じてトレ 自転車トレーニング・レースについての相談室


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[62] パワー・トレーニングについて Name:ニローネ MAIL Date:2012/01/24(火) 11:47 [ 返信 ]
はじめまして、いつも楽しく拝読しています。

パワートレーニングについて質問です。
昨年末にパワータップを購入し、
日々トレーニングに励んでいるのですが、
ローラー(固定)練習と外練習でワット数に差がでてしまいます。
具体的には、ローラー練習の方が20%ほど少ない数字になります。
これはどういった原因でなるのでしょうか?

また、こうなった場合、どちらの数字を信じたほうがいいのでしょうか?

お手すきに時にでも、ご返信いただければ幸いです。


[63] RE:パワー・トレーニングについて Name:じてトレ管理人 Date:2012/01/24(火) 13:35
ニローネ様、いつもご覧いただきありがとうございます。じてトレ管理人です。

ご質問の件、まず結論から申し上げると、実走・固定ローラー上でのパワーはどちらも正確な数値です。実走と固定でパワーの差が生じる理由は多くの要因が絡んでいると思われ、現段階でははっきりわかりません(推測ベースの理由は以下をご参照ください)。以上を踏まえると、実走の時と固定ローラーでのパワーの基準を別々に設定し、いずれにおいても各持続時間で出せる絶対的なパワー(パワー・ウェイト・レシオ)を上げるのを目標として練習するのが現実的ではないかと考えます。
(本件トピックをご覧の皆様もご意見や情報があればぜひご投稿ください)



以下がその根拠などです。



まずトレック・ジャパン様のご協力により、パワータップの製造元SARIS本社よりニローネ様のご質問に対する回答を得られましたので、以下にその要旨を記載します。

【SARIS本社回答要旨】
「結論から申し上げると、実走時に表示される出力値、固定ローラー上での出力値はどちらも正確な数値です。
ワット数に差が出るという原因については以下のようなものが考えられます。

固定ローラーは実走環境を完全に再現しているものではないので、実走とトレーナー上で速度が同じ場合でも実際に足にかかっている負荷は異なります。このため、速度を出力を評価する比較基準として用いるとミスリードする可能性が高いといえます。

また、トレーナーでは抵抗器により常に抵抗が掛かっているわけですが、実走の場合は信号待ちや
コースティングといった体力を回復させられる時間があるため、結果的により高い数値を出せる傾向にあります。」
(以上、SARIS本社回答要旨)



また速度が関係ないとしても、ある時間(例えば20分)で出せるパワーが上り坂では340W出せるのにローラーでは270Wでもきついといった場合もあるかも知れません。これについてもSARISの回答が「実走時に表示される出力値、固定ローラー上での出力値はどちらも正確な数値」である以上、他の理由が原因ということになります。

正式な研究結果・学術論文があればかなり正確な回答ができるのですが、残念ながらそういった文献は現段階ではみつけられていません(本件記事の読者の方で、もしそういった資料をご存知の場合は、ぜひ本トピックへの投稿でお知らせください)。

こういった制約がありますので、どうしても推測の域を出ないのですが、ネット上で国内外(アメリカでもかなり議論されています)で理由として挙げられているのは以下のようなものです(確実な根拠に基づいているかはわかりませんので、あくまで参考情報とお考えください)。



◆RoppongiExpressさん
http://d.hatena.ne.jp/RoppongiExpress/comment?date=20110425
「固定ローラーvs実走や平地vs上り、のパワー値は個人差がありますね。私の場合圧倒的に実走/上りの方が高く出ます。ローラーでは風受けない事によるオーバーヒートもあると思いますが、、、
平地vs上りに関しては、おそらくケイデンス上げて高いパワー出せる人は平地得意で、トルク型で高いパワー出す人は上りが得意なんだと思います。」



◆行け!おやじライダーさん
http://gogooyaji.seesaa.net/article/154250287.html
「実走のほうがローラーよりもパワーを出しやすい。
裏返して言えば、同じパワーでもローラーのほうが実走よりキツい。 
・・・という声を聞くことがあります。
私自身は、それほどそういう印象はないのですが、ローラー vs 実走の比較には興味があります。ちょうど最近、平均パワーで同等の事例が得られたので、両者を眺めてみました。
こっちがローラー。10分x2。1本目平均237W、2本目平均255W。
いっぽうこれが実走。標高差140m距離3km程度の坂です。約10分x2。1本目平均267W、2本目平均248W。
パワーメータをお使いの方ならわかると思いますが、パワーの振れ巾が両者では全然違うんですよね。この振れ巾が、キツさの感覚に効いているのでしょうか。
実走では、平均+50Wを出して頑張っている区間があったり、逆に平均マイナス100Wまで落ちている瞬間があったり。それぞれ時間にすると30秒にも満たないのですが、実はこのメリハリが、筋肉の疲れや、心の緊張を緩和している効果は非常に大きいのかもしれません。
逆に、ローラーではまったくそのような変化はなく、スキがない。ケイデンスなど可哀想になるくらい一定です(泣)。」



◆なおっきのぶろぐさん
http://blog.naokki.com/2011/09/08/1923/
(3本ローラーと固定ローラの違いについてですが、3本ローラーと実走は比較的走行感が近く、参考になる内容なので引用させて頂きます)
「・固定ローラー
バイクが固定されているので、ほぼ上半身は使えない、または動員しにくい。
故に、脚の筋肉のみを利用したペダリングを強制されます。
誰もが経験があるかと思いますが、
「心拍数を高く維持しようとすると先に脚が逝ってしまい、心拍数を維持できず長く続けられない。」
ということが起こると思います。
これは3本ローラーや実走と違い、全身の筋肉を使えばそれだけ心拍数も高くなっていきます。が、固定では脚のみが使われる状態に近いので、心拍数は上がりづらいわけです。脚だけで心拍数を維持しようとすればそれだけ脚だけを強く回さなければならず、結果的に強度が強すぎて長時間できなくなってしまうわけですね。
また、落車の危険がないため最後までモガキ切る練習ができます。
脚の筋力の強化ができます。心肺機能の向上に利用する場合は精神的な強さが要求されるので、向いている向いてないと言えば向いていないと思います。

個人的感想では固定ローラーで心拍数80〜84%あたりを30分とか1時間維持しようとすると、本当に本当に辛いです。ですが、それが出来たとき、脚のみの力でメディオレベルまで心肺機能を回せるようになること意味するわけです。つまりそれだけ、強い脚力と筋持久力が要求され、その状態を1時間耐えられる状況を作り出すことが可能になります。
結果的には脚には筋力が要求されますし、筋持久力がつくようになるわけですね。」



◆英語サイト
以下の英語サイトでも様々な議論がなされています。
◇CYCLING FORUMS
http://www.cyclingforums.com/t/343971/power-difference-indoor-vs-outdoor
◇TRAININGPEAKS
http://www.trainingpeaks.com/YAF_Gateway/forumhost.aspx?g=posts&t=16607



◆じてトレ管理人の個人的な考え 2012.01.24時点
固定ローラーは自転車が固定されているので、使える筋肉が限られ、その分(特定の筋肉の)筋疲労が速くなると思われます。よって長時間高いパワーを出すことが難しいと考えます。またかなり強力な扇風機を使うなどして体を冷却しないと、体に熱がこもってパフォーマンスが落ちる傾向にあります。
一方で、実走は自転車を左右に振れることや、傾斜やコーナーなどコース状況の変化に応じて多様な筋肉を使える(または一瞬休むことができる)ので、その分疲労を各筋肉に分散できます。結果として特定の筋肉が急速に疲労することが固定に比べて少ないので長時間高いパワーを維持しやすいのではないかと思われます。また走行中に風を受けることによる冷却効果により、体に熱がこもりにくい点も高いパフォーマンスを出すのに有利といえます。



以上、ニローネ様のご参考になれば幸いです。



本件トピックをご覧の皆様もご意見や情報があればぜひご投稿ください。

[64] RE:パワー・トレーニングについて Name:ニローネ MAIL Date:2012/01/25(水) 11:23
ご丁寧に回答いただきまして、ありがとうございます。
また、製造元にまで取材をしていただき、大変感謝しております。

じてトレ管理人さまの総括がわかりやすく大変勉強になりました。
実走とローラーで個別にFTPを設定しトレーニングというのは、なかなか煩雑になりそうで難しそうですが、試してみたいと思います。

ありがとうございました。


[65] RE:パワー・トレーニングについて Name:じてトレ管理人 Date:2012/01/25(水) 12:28
お役に立ったようであれば嬉しいです。

またお困りのことがあればいつでもお気軽にご質問ください。

今後ともどうぞよろしくお願いします。

[73] RE:パワー・トレーニングについて Name:じてトレ管理人 Date:2012/01/30(月) 12:32
ニローネ様、追加情報が入りましたので、以下に記載致します。上記情報とあわせてご参考ください。
(トレック・ジャパン様のご協力によりSARIS本社より追加情報が得られたものです)

◆速度を基準とした場合に、実走よりもインドア・トレーナー上でパワーが出ない理由の追加情報
インドア・トレーナー上では慣性が少ないため、一定の速度を維持するためにより多くの運動量が必要になります。インドア・トレーナーを使用を前提としたワークアウトが実走トレーニングより時間を短めに抑えられているものが多いのはこのためです。

◆ある一定時間維持できるパワーが実走よりもインドア・トレーナーで低くなる理由について
インドア・トレーナー上では使える筋肉が限定されることと体の冷却ができないことについては、論理的な説明で、おおよそはあたっているのではないかと思われます。他方、SARIS本社ではこれを実証した研究結果は把握していないので、あくまで推測ベースであることにご留意ください。

[75] RE:パワー・トレーニングについて Name:ニローネ MAIL Date:2012/01/31(火) 10:55
じてトレ管理人さま

追加情報ありがとうございました。
なるほどですね。やはり、慣性と体のオーバーヒートによるところが大きいみたいですね。
推測ベースではあるかもしれませんが、かなり精度の高い結果のような気がします。
大変勉強になりました。

ありがとうございました。


[76] RE:パワー・トレーニングについて Name:じてトレ管理人 Date:2012/01/31(火) 21:50
ご参考になったようであればよかったです。

今後ともどうぞよろしくお願いします。


  



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